7年前ほどに内装リフォームをさせていただいた施主さんから、1階事務所と2階住居部を結ぶ階段が痛んできたのでコルクなんかを貼れませんか?とメンテナンスの相談がありました。早速伺うと、その階段横のクロス壁も少し痛んでいるので何か良い補修はありませんか?と併せてご相談。
そのまましばらく話をしていると、なにやら近いうちに住宅部分もリフォームしたいとのこと。できれば木や珪藻土を使って落ち着いた感じにしたいのだそうだ。それならばと紹介したのは「くらしのすまい」に参加している濱内工務店さん。左官や漆喰を得意にされているので、お試し兼ねていかがですか?と尋ねてみたら乗り気になってもらい、早々に濱内工務店さんにお任せすることになりました。
濱内工務店さんは元々が左官屋さんからスタートしただけあって、工務店であるにかかわらず左官仕事だけを依頼されることもあるのだそうです。今回の補修も、クロスに直接塗れる濱内工務店オリジナル工法だとか。下処理はもちろんありますが、土佐漆喰をベースに作った漆喰ペーストの調合は極秘と笑っていました。
藁が入っているので塗り始めはやや土色っぽく見えますが、徐々に白くなり淡いベージュな仕上がりになります。コテ仕上げの感じも職人さんに直接塗ってもらいながら、施主さんの立ち会いで決めています。階段横なので押さえ気味にしたほうがと提案したのですが、職人さんのコテさばきが面白くなった施主さんは、少し荒めになる扇形な押さえ方でお願いしますとなりました。
後日、階段コルク貼りも終わり、壁には手すりも取り付け直して仕上がったところに改めて伺いました。汚れていたクロス壁がちょっと豪華?な感じに変わっています。一般にイメージする和の漆喰壁よりは、どこか洋風な感じにも思えます。施主さんには、南欧風みたい。と言いながらも喜んでいただけました。
今回は本当におためし一面だけでしたが、次には濱内工務店さん自慢の左官仕事を「くらしのすまい」で紹介できることを楽しみにしています。