順序が前後しますが、煙突とストーブ工事の様子をご紹介します。
まずは既に終わっている準備工事の2箇所。
左の写真は、煙突の壁貫通箇所に設置するメガネ石です。石と言っても重たい訳でなく人造の軽石のようです。
右の写真は、燃焼に必要な空気を屋外から直接ストーブに取り入れるための気道を作っています。今回据え付ける薪ストーブは、とても室内環境を配慮した設計になっています。
煙突工事が随分進んできました。今回薪ストーブをお願いしたマックスウッドさんとは、個人的には2度目のお仕事です。設計のうちからとても丁寧に対応していただき助かりました。
取付部材にも「家の象徴」になるこだわりを持って選んでいただいているので、ひとつひとつがいちいちカッコ良いのです。
出来上がるとじっくり見ることができませんが、近くで見るとホレボレします。
勇壮な姿を見ていただきたくて、おもわず足場の外れた写真を使ってしまいました!
煙突が杉の外壁ととてもマッチしています。
内装工事の様子は次回にでもご紹介のつもりですが、工事の様子を先送り。。。
ストーブを据え付ける場所は、床の白いタイル部分です。レンガの遮熱壁を作りました。インテリアとしてもいい雰囲気を醸し出しています。
今回設置する薪ストーブ「マーク」は、実はこの遮熱壁がいらない程度にしか表面が熱くなりません。「薪ストーブ」の括りでしか法的に扱えないため、内装の防火設計に準じたサイズの遮熱壁が必要になるのです。法がストーブ個体の性能で防火設計を見るようになれば、ポツンとストーブだけを置くこともできるようになるかもしれませんが、現状では見送りです。
それでは組み立ての様子です。
薪ストーブと言えば、鋳物のストーブを想像されるでしょう。今回設置の「マーク」はそうではありません。
鉄のフレームに囲まれた中に組み込まれているパネルは、蓄熱材として開発されたキャスタブルと呼ばれる材料です。一見すればセメント板のようですが、骨材に金属などが使われ持ってみると結構重いです。電気式の蓄熱ストーブなどをご存知の方は、中に入れる蓄熱レンガを想像いただくと重い材料であることは想像していただけると思います。キャスタブルパネルは磨かれテラゾーに仕上がっているので、なんとも昔の小学校にあった手洗いを思い出すような感じで、風合いがありました。遮熱壁のレンガの色合いとも調和しています。
「マーク」は、この蓄熱材が湯たんぽのように、ほんわかじっくりと放熱する仕組みになっています。この放熱の様子が高気密高断熱の住宅にはとても最適となり、薪ストーブが実用的な暖房器具として使われることが目標となった製品でもあります。
工事はほぼ終盤。後は煙突を繋ぐだけ。
今回「里山住宅博」では、薪ストーブを採用された住まいが他にもたくさんあります。冬になったら、一斉に火入れをすると聞いています。
1000度の高温で薪が燃える「マーク」の釜に火がつくのが一番の楽しみになっています。
