その後のお付き合い

完了後の保守点検は、法的に決まった規則が設けられている訳ではありません。1年点検、〜年点検と言われるメンテナンスは工事会社のアフターサービスの一環です。しかし、その施工業者が2年後には倒産?と言う事態が、決して冗談ではないのが今日の現状です。また、10年間の保証(住宅瑕疵担保責任保険)や工事完了までの保証制度(完成保証ただし任意加入)と言ったものもあります。
ですが、イザ!と言うとき誰に相談すれば良いのか?不安は拭えません。

建築士もまた、工事の監理期間そして完成したその後において、いつ何時に事故・天災、あるいは病気に見舞われるとも限りません。個人の建築士に依頼される建築主にとって一番のリスクを補完し、暮らしを守る住まいづくりを提供する必要があります。

「くらしのすまい」を窓口にすることで、複数の建築士や施工者との連絡・連携そして交流が可能となります。
それが、施主様の財産を守る一助になればと願っています。

基本の方針

施主様を中心にメンバーとネットワークを構築する。

「くらしのすまい」は独立した設計者グループであるが故、枠を越えて対応出来るネットワークを持ち得ます。協力参加の施工業者には自社物件に関わらずアフターサービスの体勢を整え、以外にも安心してご紹介出来る工務店のネットワークを設計者それぞれが持ち得ています。

将来も間違いの無いバックアップ体制

「くらしのすまい」においては、担当の設計者だけでなく他のメンバーとも計画や工事における情報や図面の共有を図ります。将来にもし、追加の工事やメンテナンス工事が発生しても、内容が掴める設計者が他にもいることになりますので、担当設計者が立ち会えない事があっても安心です。

造る前からのフォロー体制

ネットワーク協定書

「くらしのすまい」のネットワークには、実際に関わらなかったお住まいでもメンテナンス等の協力を惜しまないメンバーが集まっています。そのメンバーのリストに加え、必ず駆けつけますよと言う意味合いの宣誓書とお考えください。

ブログを活用した情報の共有

「くらしのすまい」における設計期間や、工事期間の進行具合や状況報告を ” 非公開ブログ ” を利用して施主様に提供します。このブログには必要な図面や工事写真等も保管を行い「くらしのすまい」メンバーと施主様がいつでも確認できる環境として、完成以後のメンテナンス等にも活用されます。
ただし、インターネット利用に不安のあるお客様に対しては、データや紙ベースの情報提供を行い、蓄積された内容は複数箇所で保管するようにします。
 *:「くらしのすまい」の活動の広報のため、プライバシーを損ねない範囲で打合せや工事の様子など一部を「くらしのすまい」サイト内等で公開をお願いする場合があります。

アフターメンテナンス

完成後のアフターメンテナンスとして「くらしのすまい」では法的な瑕疵担保保険(構造や防水など基本性能に対して10年間の保証)の他、「くらすま家の定期検診」と「くらすま2年保障」で安心をサポートします。
また、その後の定期的な案内やお便りでお知らせします。

くらすま家の定期検診

完成後「くらしのすまい」では、以下の年数に応じた建物の定期検診を行います。

( 無償期間 ) 1年目・・3年目・・5年目・・・・・10年目  ( 有償期間 )・・・・15年目・・・以後5年ごと

「くらすま家の定期検診」は、定期的に行う建物保全のサポートです。建物内外の状態確認と共に必要に応じたメンテナンスの方法や計画についてプロの立場からアドバイスを行います。
また、補修工事は請け負った施工会社の責任において行うのが基本ですが、もし施工会社がその責を果たせない場合、その引き継ぎをネットワーク内の協力会社を直ちに紹介いたします。相談先が途切れることはありません。

検診の時期に近づきましたら「定期検診のお知らせ」をお送りします。なお、お引き渡しから10年目が過ぎた後は5年毎になりますが、ご希望の場合に限り伺うものとします。(有償:交通費と手数料程度)

くらすま2年保証

家の建築の際は、瑕疵担保保険の加入が施工業者に義務づけられます。これは、構造や防水など重要部位に対してのみ10年間の保証を行うものです。ですが、住まいは大勢の人の手によって、そして多くは自然の材料を使って出来ているものです。例えば、乾燥での木の収縮は避けられるものではありません。特に最初の1年間は、季節の移り変わり、エアコンなどの環境設備によって、木だけでなく材料はそれぞれ馴染もうとするところがあります。残念ですが、馴染みきれないこともあります。
多く見られるのは、欠陥で無くても引戸の動きや締まりが悪くなったりします。そうした始めの1年はゆっくり構えて完成した住まいとお付き合いください。そうした不具合になった部分の調整や補修は定期検診に関わらず2年の間、「くらしのすまい」のサポートは無償でお付き合いします。
保証と名付けていますが、この間こそが「くらしのすまい」家作りの最終段階と考えています。
恐れ入りますが、2年を区切りとし以後は有償にてサポートを続けることもご理解ください。

法令による瑕疵担保保険( 加入申込は施工者 )

住宅の品質確保の促進等に関する法律により請負者が担保する瑕疵責任を保証する制度です。
何度も書いていることになりますが、ここで言う瑕疵責任を負う箇所は、構造と防水などの重要な部分についてとなります。もちろんこの部分が問題になる設計や工事があってはなりません。

「住宅の品質確保の促進等に関する法律」では注文者の保護のために、請負者に対して 住宅の特に重要な部分について10年間の瑕疵担保責任が義務付けられています。また、請負者は瑕疵責任を履行するため「住宅瑕疵担保履行法」により保険加入または供託により資力確保措置が義務づけられています。
責任のある請負者が何らかの理由により瑕疵を補修することができなくなっても注文者が補修等の費用を負担しないですむという制度になっています。
(参考) 瑕疵担保保証制度について

また万が一これらの補修工事を行った場合には、以後の保全の備えとしてリフォーム保険(5年)というものがあります。あくまで工事後の保証であり、最初の完成から10年を過ぎた補修工事には費用が発生します。

その他の保証

「くらしのすまい」では、直接保証等の窓口にはなっていませんが、お客様に安心して長く暮らしていただく住まいのために、施工元請業者に第三者機関による「地盤保証」を義務づけています。
その他、ご要望に応じて「完成保証」等のご案内は可能です。
(参考) 地盤保証制度について  完成保証制度について


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